天使とは正反対の存在として知られている「悪魔」。
人をそそのかし、悪の道へ誘いこもうとする悪者として有名ですよね。
悪の代表として、聖書にも度々登場します。
しかし、悪魔と似た存在として「堕天使」というものも知られています。
悪魔と堕天使、どちらも似たようなものとされていますが、いったい何が違うのでしょうか。
違いについて詳しく見ていきましょう。
悪魔とは
まずは悪魔とはどのような存在なのか見ていきましょう。
天使と共に西洋画に描かれたり、聖書に登場することも多いため、キリスト教のイメージが強いですよね。
しかし、悪魔はキリスト教にのみ登場する存在ではありません。
悪魔は複数の宗教に登場します。
そして、どの宗教でもほぼ共通した存在として認証されています。
それは「悪を象徴するような存在である」ということ。
元々悪魔というものがいたのではなく、神に敵対する存在や災いをもたらす存在に悪魔と名がついたとされています。
つまり、悪魔とは「悪という抽象概念を人間に例えたもの」であるということなのです。
堕天使とは
一方、堕天使とはどのような存在なのでしょうか。
堕天使は、名前に天使がつくことから分かるように、元々は天界で神の仕事を手伝う天使でした。
しかし、様々な出来事が切っ掛けで天界から追放されてしまいます。
その追放されてしまった天使が「堕天使」なのです。
主な堕天使の種類は、
- ルシファー
- ベリアル
- ベルゼブブ
- シェムハザ
- カスピエル
- グザファン
- アザゼル
- イブリース
これら8種類。
天界から追放された理由は多岐にわたり、自ら追放されることを選んだ者から、神の怒りをかって追放されてしまった者まで様々です。
例えば、
- 絶対の存在である神の命令に背いたため
- 人間の女性を妻にするために地上に降りるなど、天使としてふさわしくない行動をしたため
- 自分は神にも勝る存在であると思いこんだため
といった理由。
こうした理由により、天界を追放されてしまったのが堕天使なのです。
>>>堕天使の種類一覧まとめ|天界を追放され闇に堕ちたものたち
悪魔と堕天使の違い
ここで2つを整理しておきましょう。
堕天使と悪魔の最も大きな違いは、
- 元々が良い存在であったのか
- それとも元から悪であるか
ということ。
悪魔とは、正義や神とは反対のものを具現化したもの。
一方堕天使とは、神の手伝いをするための天使が堕落し、堕ちた存在となったもの
ということになります。
しかし、基本的に良い行いはしないという点においては同じ。
堕天使は「天使」という名はついていても、天使とは遠い存在。
どちらかと言えば、悪魔に近い存在なのです。
違いは、元から悪の存在か、それとも善から悪になったのかということになります。
まとめ
人間をそそのかしたりと、悪の代表として知られている悪魔。
しかし、悪魔も堕天使も悪の存在であることに変わりはありません。
悪魔と堕天使は同一存在であるとする説もあります。
大きな違いはなくても、元から悪の存在なのか、それとも善から悪になったのかという点が重要なのです。