ですが、仏教の教えをきちんと理解していますか?
普段は無宗教だけど、お葬式の時などには仏教に触れる機会がある、という人も多いはず。
仏教の教えぐらいは、知っておいて損はありませんよ。
そこで今回は、仏教の教えや、危険な点についてわかりやすく解説していきます。
日本における仏教
仏教は、キリスト教やイスラム教と並ぶ、世界三大宗教の1つです。
信者数は、世界で4億人程度いると言われています。
日本には、約8,470万人の信者がいます。
そもそも仏教は、紀元前5世紀頃に説かれた、インドの釈迦を開祖とする宗教です。
日本へは聖徳太子によって広められ、根付きました。
日本の仏教には、13の宗派があります。
以上をまとめて「13宗」と呼びます。
現在の日本の仏教徒の大半は、いわゆる「鎌倉仏教」に属しています。
鎌倉仏教以前の、奈良仏教や平安仏教は「旧仏教」と呼ばれ、新旧の間では大きな違いがあります。
鎌倉仏教は、厳しい修行など必要なく、大衆にも受け入れられやすいことが大きな特徴です。
日本では、浄土宗系の宗派と日蓮宗系の宗派が特に大きな割合を占めています。
また、「自分だけではなく全ての人のために修行を行う」という思想の大乗仏教が多いのも特徴です。
仏教の教え
仏教の教えは、お経として今日に書き残されています。
ただ、お経はかなりの量があり、出自不明なものもあるんです。
宗派によって解釈が分かれているのも、そのためですね。
そこで今回は、仏教の根底の理念や考え方を紹介していきます。
そもそも仏教では、生きることが「苦(ドゥッカ)」とされています。
その苦から脱するには、真理の正しい理解や洞察が必要なのです。
それを目的とした出家と修行、また出家はできなくても、善行の実践を奨励しています。
理念:三法印
「三法印(さんぼういん)」とは、仏教の根本的な理念を示すものです。
それが、以下の3つです。
三法印とは
- 諸行無常(しょぎょうむじょう):この世の現実存在はすべて、姿も本質も常に流動変化するもので、同一性を保持できないこと
- 諸法無我(しょほうむが):すべてのものは因縁によって生じたものであって実体性がないこと
- 涅槃寂静(ねはんじゃくじょう):煩悩が消えた悟りの世界は、静かな安らぎの境地であるということ
考え方:因果論
仏教の基本的な考え方は、物事の成立には原因と結果があるという「因果論」です。
すべての現象は、原因や条件が相互に関係しあって成立しているものなのです。
つまり独立自存のものではなく、条件や原因がなくなれば、結果も自ずとなくなるということです。
ちなみに「縁起」という言葉は、他との関係が縁となって生起するということで、仏教用語なんです。
世界観:輪廻と解脱
仏教の世界観は「輪廻と解脱」の考えに基づいています。
つまり人の一生は、苦の輪廻から解脱することなのです。
仏教には「六道輪廻(ろくどうりんね)」の考えがあります。
それは、六道の世界の中で生と死をくり返すこと。
生前に良い行いを続けて功徳を積めば、次の輪廻で良い境遇に生まれ変わり、悪業を積めば苦しい境遇に生まれ変わります。
六道の世界を良い順に表すと、以下のようになります。
六道世界一覧
- 天上道
- 人間道
- 修羅道
- 畜生道
- 餓鬼道
- 地獄道
一方で解脱とは、六道を離れて輪廻の輪から外れることです。
六道輪廻から解脱する方法は、悪事を行わず、欲を捨て、穏やかな心を手に入れること。
解脱により六道輪廻を離れ、苦しみの世界から抜け出すことこそが仏教の目的なのです。
実践:三宝への帰依
仏教の多くの宗派において、教義実践の第一歩として「三宝への帰依」が求められています。
三宝とは、以下の3つの宝物を指します。
三法とは
- 仏(ブッダ):仏の悟りを開いた人(釈迦)
- 法(ダルマ):仏の教え
- 僧(サンガ):仏教の戒律を守る出家修行者の集団
この三宝を拠りどころとし、その上で授戒(じゅかい)することで正式に仏教徒とされます。
授戒とは、戒めを授けるという仏教用語で、仏門に入った信徒に戒律を授けることです。
仏教はやばい?
仏教の教えを見る限り、特に危険なようには思えませんよね。
実際に仏教は、どうやばいのでしょうか?
冒頭でも書いたように、仏教といっても、様々な宗派があり、具体的な信仰内容は違っています。
ですので、一概に「信仰すべきもの」もしくは「やばいもの」とは言えません。
ただ、仏教がやばいと思われている理由は、仏教系の新興宗教団体のイメージにあります。
新興宗教とは、幕末・明治維新による近代化以後から近年にかけて創始された、比較的新しい宗教のことです。
危険だと言われている仏教系の新興宗教団体は多くありますが、一例を挙げます。
オウム真理教は、言わずもがな、危険な宗教団体でしたよね。
オウム真理教自体はすでに存在しませんが、アーレフやひかりの輪という名前で活動をしています。
創価学会はかなり大きな団体なので、知っている人も多いと思います。
芸能人にも信者が多いことで有名ですよね。
他にも仏教系の新興宗教団体には、危険だと言われている団体があります。
悪意を持って近寄ってくる人もいるので、注意が必要です。
こういった一部の新興宗教団体の良くないイメージから、「仏教はやばい」と考えてしまう人が多いのですね。
ただ、すべての宗教団体が危険という訳ではありませんので、きちんと見分けることが大切ですよ。
新興宗教ではない伝統仏教もやばい?
教えや教義といった部分では、ほとんどやばさはないのですが・・・
日本人にとっては慣れ過ぎてて、伝統的にこうだから、といった理由だけで行っている仏教の宗教儀式全般。
これってやばいと思いませんか?
というのも、お経は何を言っているのかわからないまま、ありがたいものと妄信している人は多いでしょうし、お線香だとか49日だとか、その由来を考えると前時代的というか、科学的根拠といったものは皆無です。
仏壇やお墓の意味、数珠やおりん。
お経の唱え方自体も意味不明な部分ばかりです。
注意ポイント
個人的には仏教を信仰しているので、受け入れている部分ではあるのですが・・・
魂ってなんだ・・・って思いませんか?
現代科学から考えてみれば、まったく解明されていない部分です。
今もし、仏教が存在していおらず、新興宗教として登場したら、まったくもって色眼鏡で見られる存在だと言えるでしょう。
なにも新興宗教がやばくて、伝統宗教は安全!という単純な話ではないのですね。
教えに精神の安寧や救いを得ることができるのであれば、信仰すればよいということでしょう。
何もわかっていないうえで、親が信仰していたから。
そんな理由で信仰しているのであれば、新興宗教の信者さんをバカにすることはできないはずですよ。
お布施がやばい?
ぶっちゃけたところ・・・
お葬式や戒名(法名/法号)のお布施ってやばくないですか?
世間体や外聞があるので、仕方なしに払っている人が大多数と考えて良いのでは。
宗教祭祀なので、別問題だ!というのは大前提にしろ・・・
現代的に考えると、実働たかだか数時間で何十万円ですよ。
特に戒名(法名/法号)に至っては、「故人がこんな人だったから、これにしよ!」ってだけです。
完全に依頼を受けたお坊さんの創作物です。
それに数十万円ですよ。
徳の高い名前にする(数文字増えたり文字が変わったり)だけで、ともすれば数百万円という場合だってあるわけです。
これを新興宗教がやっていたら・・・
まさに危険でやばい!と言えるのではないでしょうか。
参考
- 戒名はわけが分からないし高いからいらない!つける理由とその意味とは
今でこそ減ったかもしれませんが・・・
ギラギラのベンツやクラウンなど、お坊さんが高級車に乗っているのって珍しくありませんでしたからね。
お坊さんは徳が高い?
お坊さんというと、毎日修行に励み、清らかで徳が高い、ある意味、聖人のような方たちだと思いませんか?
実像はまったく異なりますよ。
もちろん、人にもよりますが、妻帯者は普通ですし、酒は飲みますし、肉だって普通に食らいます。
霊感だって、ある人もいれば、まったくない人もいるのです。
いわば、教えや教義を理解しているけれど、その実像は一般人となんら変わることはないということ。
徳の高い人物ということではなく、単なる僧侶という職業に就いている、といった方が正しいでしょう。
それを理解せず、盲目的にありがたがるというのは、少しやばいと思います。
まとめ
日本に住んでいても、仏教について詳しく知る機会は少ないですよね。
今回の記事で、ざっくりと仏教の教えは理解できたと思います。
新興宗教団体、伝統仏教問わず、興味を持っても慎重に判断しましょうね。