「神主と宮司って同じじゃないの?」
いいえ、混同しがちですが、実は意味合いが異なるものなんですよ。
この記事では、神主と宮司の違いを分かりやすくまとめました。
同じく神職や神官といった、神社関係の紛らわしい呼び方の違いも解説していきます。
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神主と宮司の違い
神主と宮司の違いをざっくり説明すると、以下の通りです。
ポイント
- 神主:職業としての名前
- 宮司:職級の一つを指す言葉
それぞれ詳しく見ていきましょう。
神主:神職を行う人全般を指す
神主は古来、神職の長であり、神社の主でした。
しかし、現在では神職を行う人全般を指すようになりました。
役職や階級を指すのではなく、職業としての名前というわけです。
宮司:神社の長
宮司は神社の責任者であり、神職と職員をまとめる役割があります。
神主が職業としての名前を指すのに対し、宮司は職級のひとつを指します。
約8万社の神社が日本全国にありますが、宮司は1万人ほどしかいません。
それにもかかわらず、一つの神社に一人の宮司を置く決まりになっています。
つまり、ひとりで複数の神社の宮司を務めるのが一般的ということです。
他にもある!神社に関する紛らわしい職業の違い
神主や宮司だけでなく、違いが分かりにくい神社に関する職業がいくつもあります。
その中でも今回は、以下の呼び方の違いについて詳しく見ていきます。
- 神職
- 神官
- 禰宜(ねぎ)
- 巫女
神職:神事をつかさどる人の総称
神職(しんしょく)とは、神道、神社において神に奉仕し祭儀や社務を行う者のことである。
引用:Wikipedia
神職は神主の部分でも触れましたね。
神事をつかさどる人の総称だと思ってくれれば結構です。
現代の意味では、『神職≒神主』と言っても差し支えありません。
神官:公的に任命された神職
神官(しんかん)とは、国家の官吏として、何らかの神に仕える、または神を祀る施設に奉職する者のことである。
引用元:Wikipedia
神官は国から公的に任命された神職という意味合いが強いです。
なので、神職や神主とはニュアンスが異なりますね。
現在の日本では、神官という職名は使われておりません。
どちらかというと、神道と言うよりキリスト教などの方がイメージしやすいですよね。
禰宜(ねぎ):役割は宮司の補佐
禰宜は宮司と同じで、神職における職級のひとつです。
簡単に、神社の職級を紹介しておきます。
職級一覧
- 宮司
- 権宮司
- 禰宜
- 権禰宜
- 出仕
禰宜は宮司/権宮司の下に位置する職級となります。
また、禰宜は宮司を補佐する立場にある人の総称になります。
年齢は中年以上であることが多く、知識や経験が豊富なのが特徴ですね。
巫女:神に仕える女性のこと全般を指す
巫女は、神に仕える女性のことを指します。
古来は祈祷や占いをするのが役割でしたが、現代では神職の補助が主な役割です。
巫女は、未婚かつ女性であれば基本的に誰でもなれます。
注意ポイント
古くからのしきたりを重んじる神社の場合に多いですが、現在では年齢や既婚の有無を問わず採用する神社もあるようです。
また、年齢から巫女ではなく、神社職員として働く方もいらっしゃいます。
親族関係でもなければ、あえて年齢を重ねてから「巫女さんになろう!」という方も少ないかも知れませんが・・・
年末年始にはバイトの求人が出るくらいなので、巫女になる敷居は低いと言えるでしょう。
まとめ
現代では、神職と神主と神官の意味はほとんど同じです。
また、神職における職級の種類として宮司や禰宜があります。
これらの違いや意味を覚えておけば、いつか役立つ時が来るかもしれませんね。
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