坊主丸儲けと聞くと・・・
- 高額なお布施で高級車を乗り回している
- 葬式の度に破格のお布施をもらっている
- しかも非課税
こんなイメージが強いですよね。
この「坊主丸儲け」という言葉は古くから使われていますが、本来は「坊主は税金がかからない」という意味ではないということはご存知ですか?
ということで
坊主丸儲けとは|本来の意味とイメージの違い
をお送りします。
坊主丸儲けの意味
「坊主丸儲け」という言葉は、「花八層倍、薬九層倍、お寺の坊主は丸儲け」という昔からある言葉の最後の部分です。
辞書ではこのように説明されています。
大辞林 第三版 | 松村 明 |本 | 通販 | Amazon
坊主丸儲け(大辞林 第三版)
坊主は資本も経費もいらず、収入がそのまま全部儲けになる
商品を売る小売業は在庫を仕入れする必要がありますが、お経をよむ僧侶はその必要がありません。
僧侶は仕事に元手がかからないということを表現した言葉です。
僧侶の経費
僧侶には仕入れの費用は必要ありませんが、経費が全くかからないわけではありません。
- 僧侶になるための費用
- 寺院の維持にかかる費用
- その他(法衣・仏具など)
- 税金
1.僧侶になるための費用
僧侶になるためにかかる費用は宗派によって変わります。
仏教系の大学に入ると、入学金や学費などで数百万かかります。
社会人から僧侶になる場合、金額的な負担は少ないかもしれません。
宗派によっては僧侶になるまでに相当な時間を要するところもあり、僧侶になるというのは誰もがなれる職業ではありません。
2.寺院の維持費
寺院というのはもちろん建物や土地なので、維持・管理するための費用が必要になります。
3.その他経費
読経するために、法衣や仏具が必要になります。
この法衣や仏具って結構なお値段がするんですよね。。。
>>>家庭用おすすめ木魚ランキング|最高級品の値段がとんでもない!
また、移動の際の交通費などの経費も当然かかります。
4.税金
税金に関しては、公益事業に対しては非課税になります。
その他に対しては税金がかかります。
>>>宗教法人が税金で優遇される理由|なぜ非課税なのか分かりやすく解説
僧侶は宗教法人の職員になるので、一般のサラリーマンと同じように源泉税、住民税、社会保険料など公租公課を支払います。
また、一般の法人と異なる点として、寺院運営のための公的支援は受けられません。
国や自治体からの補助金は基本的にはありません。
(重要文化財に対する支援は別)
まとめ
- 僧侶は元手わずかでもできるというわけではない
- 税金の優遇は公益事業のみ
- 寺院運営のための公的支援はない
ということで、実態は「坊主丸儲け」とも言えないのが実態のようです。