葬儀と法事の違いは何か。
イメージはできても、自信をもって説明できる人は少ないのではないでしょうか。
- 「葬儀と法事ってどこが違うの?」
- 「法事と法要って似た言葉だけど別だっけ?」
考える機会が少ない言葉ですが、大人の常識として知っておきたいですよね。
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葬儀とは
葬儀とは何か、辞書を引くと、
死者をほうむる儀式。葬式。とむらい。
という風に出てきます。
かなり抽象的ですね。
具体的には、「葬式」の中の一つの儀式のことを指すようです。
- 通夜
- 葬儀
- 告別式
これら全てを合わせた儀式の事を「葬式」といいます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.通夜
通夜とは、告別式の前の晩に、親戚や知人が集まって行う儀式のことです。
故人のそばで線香の火を絶やさないようにして過ごします。
以前は夜通し行われるのが一般的でしたが、現在は1~3時間で終わる「半通夜」が主流です。
通常、夕方(17~18時)から行われることが多いです。
この時間帯だと、仕事をしている人も都合をつけやすいという配慮から、夕方になったといわれています。
仕事の関係で、告別式に参列することの出来ない人は、通夜で別れを告げることが多いですね。
通夜の後は、通夜ぶるまいがあります。
通夜の料理に箸をつけることが、故人の供養につながると考えられているため、誘われたら極力断らないことがマナーになっています。
2.葬儀
葬儀は、宗教的色合いの強い儀式です。
死者をこの世からあの世へと送り出すことを目的としています。
そのため、僧侶による読経を中心とした儀式になります。
その他には、
- 弔辞:死者への最後の別れの言葉を述べる
- 焼香:香を焚いて拝む
- 出棺:死者を納めた棺を火葬場へ運ぶ
- 花入れの儀:故人に近い人物から順に棺に「別れ花」を入れる
- 火葬:遺体を焼却する
などの儀式を行います。
夕方から行われる通夜に対して、葬儀は日中に行われることが多いです。
また、通夜よりも狭い範囲で、親族や、ごく親しい人が集まって行うのが一般的となっています。
3.告別式
告別式と葬儀は一連の儀式として扱われることが多くなりました。
あわせて1時間〜1時間半程度で終わるのが一般的となっています。
本来は、葬儀後いったん僧侶が退席し、改めて入場して告別式を行っていました。
しかし今は時間を短縮するため、簡略化されてるようです。
強いて言うなら、宗教的な儀式の「葬儀」に対して、「告別式」は社会的な儀式であるという違いがあります。
参考
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法事とは
こちらも辞書を引いてみましょう。
死者の追善供養のために行う仏事。
特に、四十九日まで七日目ごとに行うものや年忌をいうことが多い。
法事は、命日より7日目ごとの区切りとなる日に行うことがわかりました。
具体的には、
- 初七日:命日から七日目に行う法要。最近は葬儀当日に行うことが多い。
20分前後の読経・焼香・精進落とし(会食)を行う。
- 四十九日:この日が忌明けとされる。四十九日法要後に納骨をする場合が多い。
- 一周忌:亡くなってから満1年で行う法要。
などがあります。
中でも四十九日法要はとても重要で、故人があの世に旅立つ日だとされています。
仏教において、亡くなってから49日間を「中陰」と呼びます。
この間、七日ごとに閻魔大王による裁きが行われ、極楽浄土にいけるかどうかの判断が下されるのです。
そのため、遺族は七日ごとの裁きの日に合わせて法要を行い、故人が成仏できるよういのるわけですね。
法事の内容としては、「法要」と「会食」を行います。
法事と法要は似た言葉ですが、法事の中に法要が含まれているわけです。
儀式では、僧侶にお経をあげてもらいます。
法事は、故人へ祈りをささげる儀式です。
しかし一方で、もう一つ大事な役割があります。
残された人々が、故人が亡くなったことから少しづつ立ち直るための場という役割です。
故人の死を悲しむ人同志が集まることで、遺族は、人との繋がりを強く実感することができます。
死者を通してではありますが、残された人々の絆が深まる大切な儀式といえるでしょう。
まとめ
さて、ここまで葬儀と法事の違いを考えてきました。
葬儀
葬式の中の一儀式。宗教的意味合いが強い。
弔辞・焼香・出棺・火葬などを行う。
法事
法要と会食を行う。
死者を悼むと同時に、残された人同志の絆を育む場にもなっている。
といった違いがあることがわかりました。
「葬儀」も「法事」も死者との別れを惜しむところは同じですが、違ったニュアンスをもつことがわかってもらえたと思います。
儀式の目的を理解して、死者を送り出したいですね。
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