仏教知識

鬼の仏教における立場 | じつはマジメな働き者

鬼 仏教

「鬼」と聞いて、あなたはどんなイメージを持っていますか?

  • 地獄で罪人を苦しめる鬼。
  • おとぎばなしにでてくる悪い鬼。
  • ひとをまどわす妖怪。

などなど…。

いずれも人間からおそれられる存在ですよね。

でも本当に悪なのでしょうか?

じつは仏教における鬼は、ただ見かけがおそろしいだけで、一概に悪いとは言えないのです。

ということで、
鬼の仏教における立場 | じつはマジメな働き者
をお送りします。

 

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仏教における鬼

仏教の辞書では「鬼」の定義は

  1. 死んだ人間。
  2. 餓鬼道にいる餓鬼・羅刹・夜叉などの総称。
  3. 地獄の獄卒。姿かたちがおそろしいので、俗に「オニ」と呼ぶ。

参考:織田仏教大辞典(大蔵出版)

 

このようになっています。

1は中国の霊魂に対する考え方が由来です。

俗に死ぬことを「鬼籍に入る」などと呼ぶことからもわかりますね。

 

ここでは「鬼」のイメージに近い2と3について詳しく説明します。

 

鬼は仏たちをささえる下部組織

まずは、鬼の仏教での立場をみてみましょう。

おとぎ話や伝説などでは、人をおそれさせる悪として描かれることの多い鬼たちですが、仏教での鬼は、おもに仏の教えの守護者としてはたらいています。

 

仏社会の上下関係

仏の世界は階層社会でして、上の立場から順に、

  1. 如来…釈迦如来や大日如来など悟りを開いた者。救済する範囲が宇宙のように広い
  2. 菩薩…如来に仕える。救済の範囲を狭くして苦しむ人に対応するため、本当は悟りを開いて如来になれるのだけれど、あえてこの立場にとどまる
  3. 明王…如来・菩薩に仕える。菩薩よりもさらに柔軟に動き、悪者をこらしめ仏の教えに従わせる
  4. 天部…菩薩・明王に仕える。もともとインド土着の神々が多い

このように分かれています。

 

四天王と八部鬼衆(はちぶきしゅう)

お釈迦さまが悟りを開かれたとき、その教えを守るとしてインドの神々が従いました。

そんな天部と呼ばれるその集団に属するもので有名なのが、仏の住まう須弥山の東西南北を守る四天王。

  • 持国天…須弥山の東を守護
  • 増長天…おなじく南を守護
  • 広目天…西を守護
  • 多聞天…北を守護。毘沙門天としても有名

 

彼らの下には、同じくインド出身の「八部鬼衆」という元・怪物たちが子分にいまして、

  1. 乾闥婆(ガンダルバ)…香りを食べるので香陰ともいう。持国天の配下
  2. 毘舎闍(ビシャージャ)…もともと人の精気や血肉を食べる悪鬼。持国天の配下
  3. 鳩槃荼(クハンダ)…男性のシンボルの様子から甕形とも呼ばれる鬼。増長天の配下
  4. 薜茘多(プレータ)…つねに飢えと渇きに苦しむ鬼。餓鬼と訳される、増長天の配下
  5. 竜(ナーガ)…水をつかさどる王。広目天の配下
  6. 富單那(プターナ)…臭餓鬼と訳される、熱病を広める病鬼。広目天の配下
  7. 夜叉(ヤシャ)…勇健鬼と訳される食人鬼。多聞天の配下
  8. 羅刹(ラセツ)…悪鬼の総称で暴悪可畏の意味をもつ。多聞天の配下

このとおり、ほとんどが凶暴だった鬼です。

ゴロツキ感が満載、みんなスネにキズがある連中ばかり…。

元、とはいうものの、あまり近づきたくないですね。

 

しかし仏教世界のいちばん最下層をささえる善神となって、人を救うためにはたらいてくれるのが八部鬼衆なのです。

 

六道輪廻のひとつ、餓鬼道の鬼たち

八部鬼衆の餓鬼をくわしく見てみましょう。

まず六道輪廻とは、六道と呼ばれる六つの世界をめぐりめぐって、人が生き死にを繰り返すこと。

  1. 地獄道
  2. 餓鬼道
  3. 畜生道
  4. 修羅道
  5. 人間道
  6. 天上道

>>>六道輪廻の意味を分かりやすく解説|極楽浄土と仏教とは

 

罪を犯した人間、とくに貪欲な性質だったものが落ちる場所が餓鬼道。

そこで飢えと渇きに苦しむ鬼…すなわち餓鬼に生まれ変わり、地べたを這いずり回るとされています。

 

その姿は、

「子供のように背丈がちいさく、胸と手足はやせ細っていて、おなかだけがポコンと出っ張っている。口から火が出ているので、食べ物を食べようとしても黒焦げに燃えてしまう」

と仏典に記されています。

 

餓鬼にも2種類あります。

  • 無財餓鬼(むざいがき)…まったく食べることができない餓鬼
  • 有財餓鬼(うざいがき)…汚物、または人間が落とした食べ物を食べることができる。または天に従いはたらくことで福楽を得る。

このうち有財餓鬼こそが八部鬼衆の餓鬼です。

餓鬼道と地獄道をまたがる閻魔王界が住所ですが、姿を消して人間界にもまぎれ、食べ物をもとめて活動しているともいわれています。

 

じつはこのゴミ掃除とも呼べる清掃活動をおこなうことで、餓鬼たちは自分の罪を滅ぼそうとしているのです。

ものを食べられずに苦しむのは、それだけ生前に重い罪を犯したからですね。

 

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おそろしい地獄の獄卒たちこそが羅刹

閻魔王界には、餓鬼のほか、夜叉と羅刹という鬼たちが同居しています。

ここでは羅刹についてくわしく見てみます。

 

閻魔大王の取り調べを受けると、亡くなった人間は生前のおこないを全て洗い出されます。

たいへん重い罪を犯した死者は地獄行きが決定し、そこで猛烈な苦しみを受けることで、罪をつぐなわなければなりません。

人が死なない日はないので、いつも地獄は大忙し。

八部鬼衆の羅刹たちは地獄に出向して、閻魔大王の裁判をサポートしたり、あるいは罪人たちを痛めつけたり…淡々と作業をこなします。

 

阿傍羅刹(あぼうらせつ)と呼び名が変わった彼らは、牛や馬などのような頭で、人とおなじような手を持ちます。

それで地獄の亡者を串刺しにしたり、切り刻んだり、炎のなかに投げ込んだり…もともと鬼ですから容赦がありません。

 

ここまで痛めつけられると当然ながら罪人は死んでしまいますが、羅刹たちが息をフッと吹きかけると、またもとどおりに生きかえってしまう。

そしてふたたび痛い目にあわされます。

 

多い時は何千年も、地獄に落ちた人の罪がつぐなわれるまで、これを延々とくりかえすことになるわけで…やっぱり地獄っておそろしいところですね。

>>>仏教世界における地獄とは|苦しみの8つの世界について

 

じつは、亡者たちの罪が早く消えてなくなるように、羅刹たちはあえて残虐にしているのです。

「無罪放免になって早く生まれ変わり、こころを入れ替え、罪人たちが仏の教えを聞いてくれるようにしてほしい。」

これが如来たちから地獄の鬼たちに与えられた使命なのです。

 

しかし。

冷酷かつ無慈悲な一面だけを見て、日本では獄卒たちを「鬼」と呼ぶようになりました。

正しくは「仏教に従う鬼」なのですけれど。

 

鬼でも上司には弱い 「泣き不動」の伝説

京都御所のとなりに清浄華院というお寺があり、そこの「泣き不動」という逸話が残っております。

 

あるとき、清浄華院にはりっぱな和尚さんとその弟子がおりました。

弟子は和尚さんのことをたいへん尊敬しておりましたが、ある日とつぜん、和尚さんは原因不明の病魔におそわれ、今日明日のいのちか…と心配されるまでになりました。

「和尚を救いたい。もし救えるのならば、この命をささげてもいい。」

本堂の奥にかけてあった不動明王の掛け軸のまえで、弟子は必死に護摩を焚き、祈りをささげました。

 

その純粋な祈りが不動明王のこころを動かします。

掛け軸に描かれたその目が、大粒の涙をながし、こう弟子に言いました。

「おまえの願い、よくわかった。わたしを和尚の身代わりにするように閻魔に言ってくる」

不動明王は自分に縄を巻いて、まるで罪人であるかのようによそおい、地獄にむかいます。

 

お「不動」さんが、名前に反して軽快に動いていて、面白いですね。

 

さて、地獄の鬼たちにとって不動明王ははるか雲の上の存在。

とつぜんの登場にたいへん驚くものの、とりあえず失礼がないように閻魔大王の宮殿に連行しました。

 

この事態をいち早く知った閻魔大王は、あわてて宮殿から出向いて、不動明王の前にひざまずいてお迎えしました。

事情が伝えられた大王は「不動明王様がこちらにいらっしゃるのはたいへん恐れ多いこと、いろいろ不都合もでてきますので…」といって、けっきょく和尚の命も助けてくれることになりました。

 

無事元気になった和尚は、弟子にこころから感謝し、ともに信心をいっそう強くしたとのことです。

この「泣き不動」の伝説から、あれだけおそろしい閻魔大王や地獄の鬼たちも、けっして上司には逆らえない情もあることがわかります。

 

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まとめ

餓鬼と地獄の獄卒など、仏教において鬼の立場や果たす役割などについて詳しくみてきました。

むかしはインドで悪さをした鬼たち。

それが仏教に従ってからはおとなしくなり、人を守るようになりました。

 

たとえはたらく場所が地獄であっても、亡者の罪を早く消そうと、マジメに使命をまっとうしています。

「鬼」といえば、おそろしいイメージがわくのが普通かもしれませんが、仏教においては人の役に立ったり救ったりする側に立っていることがわかりますね。

 

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