2022年は特に新興宗教が取りざたされることが多かった年です。
しかし、被害者救済だの、二世信者だの…
そもそもの話、日本にはいったいどれほどの新興宗教信者の人がいるのか?
創価学会くらい有名団体ともなると、ご近所さん、知人友人、同僚など…
そこら中にいて、珍しい存在でもないでしょう。
(ご近所さんでわかりやすいのは、公明党看板のみ掲げられているケース)
日本には規模や危険度は異なれど、伝統宗教以外の宗教が数多く存在しています。
その中で、より信者人口の多い団体、教団をまとめていきます。
※今回のランキングは文化庁の宗教年鑑、または公式サイト等なるべく正確なソースを使用した数値として算出しています。
※公式サイトの数字が正しくない可能性もあります。
日本の宗教信者数ランキング
まずは日本の宗教信者数を見てみます。
こちらの数字は、伝統宗教/新興宗教問わずで、なにかしらの宗教を信仰している人の数字です。
令和4年版の文化庁の宗教年鑑では、それぞれ以下の信者数割合となっています。
- 仏教系 83,242,856人(46.4%)
- 神道系 87,236,585人(48.6%)
- 諸教 7,113,088人(4.0%)
- キリスト教系 1,967,584人(1.1%)
日本の信者数は、約1.7億人と95%近くが仏教系と神道系の信者で占めます。
仏教系はその名の通り、浄土宗や浄土真宗などの伝統宗教に加え、立正佼成会なども仏教系の新興宗教です。
注意ポイント
1.7億人って、日本の人口そんなにいないでしょ!?という疑問の答えは、複数の宗教に属している方がいるから、ということですね。
葬儀やなんかは檀家になっている寺でやってもらうけど、地域の神社の氏子にもなっている、という方が多いのだと推測されます。
ちなみに2022年の日本人口は1億2,592万7,902人(うち外国人270万4,341人を含む)と公表されています。
※参考:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数のポイント
(令和4年1月1日現在)
信仰心が薄く、無宗教を自認する日本人は多いものですが、その実、檀家としては登録されていたり、昔からの付き合いで神社の氏子になっていたりと…
なんだかんだ色々な関わり方で宗教を信仰している人がほとんどという結果ですね。
神道系は神社本庁が代表的で、新興宗教だと出雲大社教も含まれます。
一方でキリスト教はおよそ1%、200万人弱しか信者はいません。
教会自体は少し街を歩くだけでも見かけるものですが、寺や神社に比べると圧倒的に少数派ということですね。
キリスト教の信者数が少ない理由には、日本の歴史が大きく影響しているのは間違いないでしょう。
現代の日本でこそ、信仰の自由がありますが…
江戸時代の寺檀制度、キリシタン弾圧から始まり、国家神道におけるキリスト教の従属化などから、キリスト教徒が増える要素がまったくありませんでした。
信者数100万以上のカルト宗教、新興宗教の各種団体
信者数が100万人以上いるというカルト宗教、新興宗教の団体を紹介します。
※のついていない団体のソースは、平成29年度の文化庁の宗教年鑑からの数字となります。
※のついている3団体は文化庁の宗教年鑑に数字は記載がなかったので、別のソースから引用しています。
※幸福の科学は創始者である大川隆法のインタビューから引用しています。→その翌年、1,200万人を公表後、更新ナシ。
※創価学会と顕正会は公式サイトから引用しています。
新興宗教の信者さんってこんなにいるの!?と目を疑いたくなるようなデータです。
仮に↑の信者数上位団体を合計するだけで約3000万人弱という驚くべき数字です。
2022年時点での日本の人口は1億2,000万人ですから、総人口の25%、4人に1人が新興宗教を信仰している信者だなどと…!?
知らぬ間にそこまで新興宗教が浸透していたのか、というとそんなことはありません。
どこの団体も、その公表値は信頼を置くことができない数字なのです。
誇張しすぎ?幸福の科学の信者数のからくり
幸福の科学の信者数1,100万人のソースは2009年です。
この記事は2018年現在で執筆、調査しておりますので、けっこう古い数字ですよね。
2010年時にも1,200万人と公表されていたようですが、ソースは残っておりませんでした。
2022年12月現在において、それ以降の公表値はありません。
とくれば信者数は増えているのかな?と思いがちですが・・・
実はインタビュー記事で大川氏はこのように回答しています。
ウチは会費をとっていないので、今現在の信者数を確定できないんです。何をもって信者数の基準にするかは各教団の裁量に任されていて、ウチは信者だけに渡される根本経典『正心法語』の発行部数が基準です。一九八六年から現在までの累計部数が一千百万くらいでしょうか。
幸福の科学では会費を取らずに、植福(お布施)を1,000円ほど納める制度となっているため、信者の正式な数がわからないようです。
そのため信者に渡す根本経典「正心法語」の発行部数を基準にしているようです。
しかし、発行部数ということは累計数になります。
やめた人や亡くなった人も数に含まれてしまっています。
幸福実現党を掲げた選挙で大敗したことからも、実際の信者数は100万人程度ではないかと言われています。
2022年参院選の比例代表投票数は148,020票でした。
未成年者や公約に賛同した信者以外の方を考慮しても、信者数はこちらの近似値と考えて良いかもしれません。
同様に顕正会も入信するときに必要な「入信報告書」の数で会員数を定めているようですので、実際の信者は公式の数字よりも少ないことは間違いないでしょう。
最大規模は間違いないが?創価学会が公表値を世帯数としている理由
創価学会の信者数は公式サイトより827万世帯と記載があり、10年以上数字が更新されていないようです。
詳しくはわかりませんが「世帯」というあいまいな表現を用いることで、正確な数を濁しているのかもしれません。
ただし、世帯数よりも人数にした方が数は大きく見えるので、誇張したいということでもないのかもしれません。
827万世帯というこの数字を令和2年国勢調査による平均世帯人数2.21人で計算すると、1,827万人という計算になります。
さすがにそこまでの信者数はいないでしょう。
2022年の参議院選挙での公明党比例代表得票数は6,181,431票でした。
支持母体が創価学会である公明党は、幸福実現党とは比較にならないほど強力な投票力を持っています。
繰り返しですが、幸福実現党は148,020票。
その差は歴然です。
公明党立候補者を支持する人が全員公明党ではないかもしれませんが、創価学会であるということを知らずに投票する人もいないかとは思います。
827万世帯というのは微妙な気がしますが…
投票数だけで言えば、創価学会は600万人規模の日本最大規模の新興宗教団体ということが言えそうです。
この数字は他の新興宗教団体をはるかに圧倒する数字ですからね。
体感でもそこら中に学会員の方はいらっしゃいます。
他の上位宗教は比較的安全な宗教が多い
立正佼成会や霊友会、出雲大社教などは、いわゆるカルト宗教ではない比較的安全な宗教に分類されます。
危険な宗教の見分け方はこちらの記事で紹介しています。
安全な宗教=信者数が多い、とまでは言えませんが・・・
安全な宗教であれば長く続き信者数も安定するのかもしれませんね。
まとめ
日本のカルト宗教、新興宗教の信者人口ランキングについてお伝えしました。
信者数の報告に統一ルールがないので、各団体の公表値はまったくあてにならないと考えて差し支えないでしょう。
なかなか宗教団体の実態は外から見るのはむずかしいですね。
もし入信する場合は、公表されている信者数にはだまされず、冷静な判断をするようにしましょう。