葬儀でもらった白木のお位牌・・・
「黒い本位牌も作ったし、こちらはどうしたら?」
そんな処分に困る白木位牌の片付け方についてご説明します。
結論から言ってしまうと・・・
白木位牌は葬儀へ間に合わせるために作られた仮のお位牌です。
お仏壇に飾る黒い本位牌ができあがれば、白木位牌は不要となります。
しかしそのまま軽率に燃えるごみで出しては罰が当たってしまいそう?
さて、どのような手順がいるのでしょうか。
ということで、
白木位牌の処分の仕方|正しい方法とは
をお送りいたします。
白木位牌を処分する3つのステップ
白木位牌から本位牌に置き換え、処分するまでには3つの儀式を行う必要があります。
- 白木位牌の魂抜き
- 本位牌への魂入れ
- 白木位牌のお焚き上げ
1つ1つを説明していきますね。
※補足
ちなみに無宗教の方でも、葬祭場によっては白木の位牌をくれることがあります。
戒名などは入れずに名前だけ入っている状態ですね。
その際には特に仏教的な意味合い、魂うんぬんの話はありません。
ありがたい由来などはなく形式上行っているだけですから、自分で処分してしまっても構わないでしょう。
それでも気になる際にはお寺や神社などに相談するとお焚き上げをしてくれるかもしれません。
※一般常識的には葬儀を依頼もしていない状態で相談に持ち込むのは少し失礼ですが。持ち込む際は必ずお礼やお布施を差し上げましょう。
また、宗派や地域によっては野位牌(のいはい)と呼び、朽ち果てるまでお墓に置いておく風習もあります。
お寺さんに確認することが先決です。
1.白木位牌の魂抜き
別名「性根抜き(しょうねぬき)」、「閉眼供養(へいがんくよう、へいげんくよう)」をはじめ、その他にもさまざまな呼び名があります。
言葉の通り、故人の魂が抜き取られ浄土に還すという意味です。
※仏様の魂という意味もあります。
魂抜きを行うことで、魂が抜けた単なるの物に戻ります。
お位牌の場合は、白木位牌が単なる御札になるのですね。
2.本位牌への魂入れ
別名「性根入れ(しょうねいれ)」、「開眼供養(かいげんくよう、かいがんくよう)」をはじめ、その他にもさまざまな呼び名があります。
故人の魂をお位牌を込めるための儀式です。
これをすることで、ただの黒いお位牌が、礼拝の対象として本位牌になります。
また、魂入れ・魂抜きはお位牌だけでなく、仏壇・お墓などを対象にしても同様の意味で使われる言葉です。
3.白木位牌のお焚き上げ
お焚き上げは「どんど焼き」とも呼ばれたりしますね。
お位牌や御札、お守りに宿った思いに対して「ありがとうございます」というお礼を捧げ浄火し、天上に還す儀式をお焚き上げと言います。
比較的身近なもので言うと、お正月に初詣へ行くと、お世話になった御札やお守りを返納する場所がありますよね。
この返納された御札やお守りも「お焚き上げ」されます。
このように「魂抜き」・「魂入れ」・「お焚き上げ」といった3つの儀式が必要です。
魂抜き・魂入れ・お焚き上げを依頼するには
では「どこにどうやって依頼すれば、行ってもらえるの?」ということを説明していきます。
菩提寺に相談するのが一般的
通常は、菩提寺であるお寺さんにお願いします。
菩提寺とは檀信徒契約をしている寺社のことを指します。
檀信徒とはなんぞやとなりますが・・・
要は古くから葬儀やお墓などでお世話になっているお寺さんって感じの解釈で良いです。
もしそういった菩提寺がわかる場合は、菩提寺のお坊さんにご相談するのがベターです。
四十九日の法要がこれから場合には、法要の際に同時にお願いしましょう。
白木位牌の処分に必要な費用の相場は…
魂抜き・魂入れについてお布施という形で支払います。
お布施の相場というのは、地域や宗派によって、数千円の地域もあれば十万円以上のところもあります。
同じ檀家の方が身近にいて相談できればいいのですが…。
わからない場合は、直接菩提寺に
「他の皆さんはどのくらいのお布施をされますか?」
と尋ねてみてはいかがでしょう。
お焚き上げは、一般的に3,000円〜1万円程度になることが多いようです。
菩提寺に依頼する以外の依頼方法
菩提寺がわからない場合、もしくは宗派によっては断られることもあります。
そんな場合、まずは葬儀社に相談してみましょう。
白木の位牌を手配したのは葬儀社ですからね。
そのまま処分対応してくれるかもしれませんし、どこか対応してくれる寺社を紹介してくれるかもしれません。
まとめ
白木位牌の処分は正式に行うのであれば、
- 魂抜き
- 魂入れ
- お焚き上げ
の3つのステップが必要となります。
まずは葬儀をしてもらった菩提寺にご相談することが先決です。
もし「菩提寺がない!」という方は葬儀をあげた式場に問い合わせてみましょう。
きっと良いアドバイスを頂けるはずですよ^^