納骨供養。
故人の旅立ちから49日が経ち、一区切りとなる大事な法要です。
生前、大変お世話になった愛する家族ですから、精一杯の気持ちで送り出してあげたいものですよね。
…とはいえ。
- 介護費用
- 入院代
- 火葬代
- 葬儀代
- お墓代
- etc
「今まで故人にかかった、これらの金額で家計は火の車。どうにか、これ以上の費用を抑えたい!でも納骨があるのか…」
このように、納骨にかかる費用が気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、納骨費用の相場と安く抑える方法を徹底解説いたします。
まずは納骨にかかる費用の相場と内訳について説明します。
一般的なお墓での納骨費用相場や、納骨堂や樹木葬の費用相場を比較検討し、納骨に必要な料金の内訳も解説します。
そして、納骨費用を安く抑える方法と注意点についてご紹介します。具体的には、合祀墓や永代供養墓の利用、散骨を選択するメリットと注意点、地域や墓地の選び方で費用を抑える方法を解説いたします。
さらに、納骨の際の費用負担者と支払いタイミングについても触れます。どの家族が費用を負担すべきか、費用支払いのタイミングと方法について説明いたします。
最後に、納骨サービスや会社の選び方をご紹介します。各種サービスの特徴と選び方、評判や口コミを参考にするポイントを解説いたします。
この記事を参考に、納骨費用を安く抑える方法と注意点について学んでいただければ幸いです。
納骨前後でかかる費用相場まとめ
大前提として、納骨費用はお墓の有無や供養形態で大きく変わるということにご注意ください。
一番お金がかかるパターンは、これから墓地を購入してお墓を建てて納骨しよう、というパターンです。
これだと、数百万円は覚悟が必要です。
以下は、先祖代々のお墓があることを前提にした費用一覧です。
納骨供養時にかかる費用は以下の通りです。
- 戒名料:5万円~100万円
- 埋葬(納骨)料:1万円~10万円
- 戒名彫刻料:3万円~10万円
- 墓前読経:3万円~10万円
- 本堂利用など:3万円~5万円
- 本位牌:3万円~10万円
- 位牌魂入れ読経:3万円~
- 塔婆(1本):3千円~5千円
- 法事懐石(1名あたり):5千円~1万円
合計金額で言えば、最低でも20万円以上は、かかってしまう計算です。
ただし、↑これらの埋葬料金以外は、すべて任意です。
もっとも安いのは既存墓地があって納骨するだけの場合
もし、先祖代々のお墓があるのであれば、それが一番安く済む方法です。
最低限、納骨するだけなら、石材店に納骨費用を支払うだけで終わりです。
石材店への納骨費用は、店によってマチマチではありますが、概ね1万円~10万円といったところでしょう。
開きがすごいですよね。
ベースの価格がまるで異なる場合は多くあります。
なんでそんなに違うの?というと、その石材店の方針としか言えません。
その他、変動するパターンとしては、以下のような場合はあります。
- お墓が荒れ放題で準備に別途経費がかかる
- 納骨室のフタが定形外に大きすぎて開けるのに機械や人手が必要
このような場合には追加費用を請求されても、いたしかたありません。
納骨全体の費用を安くするには
極論、仏教式をやめれば、一番安くなりますね。
戒名も位牌も読経も塔婆もいらない。
そうするだけで数十万円以上は浮いてしまいます。
もし、読経くらいはさみしいから欲しい、ということであれば、檀家にならずとも拝んでくれるお寺を探してみると良いでしょう。
地域によるところは大きいですが、あるはずですよ。
まずは納骨を依頼する石材店へ相談してみると良いでしょう。
加えて、親族を極力呼ばない。
小規模でやればやるほど、形式にとらわれなくて済みますから、法事の会席など用意しなくてもよくなるでしょう。
戒名料を安くする方法
これの極論は、自分でつけてしまう方法です。
なにも、自分で付けてはいけない決まりはありませんからね。
専用の書籍も販売されていたりしますからね。
ただし、後々問題を起こさない為に、親族には了承の上で、責任を持って行うことは必須と言えるでしょう。
結局、自らでつけた戒名は使用されず、遺族の心情によって、僧侶に付け直してもらうパターンなども実在します。
埋葬料/彫刻料を安くする方法
こちらは共に、石材店へ支払う金額になります。
石材店は自由競争の商売ですから、その価格設定は各店ごとに異なります。
少し高いな、と思ったら、他のお店にも聴いてみると良いでしょう。
対面して金額を聴くのがはばかられるのであれば、電話でも教えてくれるでしょうし、むしろ、教えてくれないような会社は願い下げです。
電話応対でも会社の雰囲気が伝わってくるハズですからね。
古い商売ですから、いまだに殿様商売を行っている石材店も少なくありません。
ただし、多少高く感じても、ちゃんとした対応をしてくれるお店を選んだ方が無難かもしれません。
しかし、これの問題として…
墓地霊園の形態によっては、他社の入る余地がない場合があるということです。
寺墓地や民間霊園の場合、指定業者制をとっている場合があります。
そうなると、いわば独占状態となりますので、向こうの言い値を崩すことは難しくなります。
墓前読経を安くする方法
どうにか削りたい部分として・・・
『お坊さんのお布施』が代表的な例になってきます。
普段からお付き合いをしている、信用できるお寺さんがいれば、そちらに頼むのが一番なのですが・・・
「5万円包んだ上に、御膳料+お車代を払った」
「強制的に戒名も付けられた。何十万と請求された」
「お寺さんとの付き合いがない」
一見さんで、お寺さんを頼むと、変にトラブルが起きてしまう可能性もありますからね。
ご本尊のある本堂を利用したいとかだと、どうしようもありませんが、お墓の前で拝んでもらうだけだったら、あと腐れなく明朗会計で済ませる方法が存在します。
その方法とは・・・・
ウェブからの僧侶手配。
代表的なサービスはお坊さんどっとこむですね。
宗派を問わず、全国対応で明朗会計で、その他費用は一切かかりません。
なんとも嬉しいサービスです。
わずらわしくお金がかかる檀家などにはなる必要はなく、お寺さんとも一度限りのお付き合いで済みます。
葬式仏教と呼ばれるくらい、ビジネス然として金儲けに走ってしまっている既存仏教。
あえてビジネスの形式をしっかりと整えたこういうサービスの方が、かえって分かりやすくスッキリと済むのかもしれません。
安く抑える為に覚えておきたい方法ですね。
ちなみに、Amazonからも購入は可能です。
※全日本仏教会からの抗議によって、Amazonでの販売を終了しました。
その他を安く抑える方法
卒塔婆や本位牌は、作らないくらいにしか、安く抑える方法はないかも知れません。
もしくは通販を使う方法です。
黒位牌を検索してみると、仏具店などで購入するよりも、はるかに安い値段でビックリします。
少しでも安く抑えたい方は、チェックしてみると良いかも知れません。
ただし、明らかに安すぎますので、材質やクオリティには一抹の不安があることは間違いありません。
お墓がない場合に納骨でかかる費用相場と内訳
納骨にかかる費用の相場は、お墓のタイプや地域、宗派によって異なります。一般的なお墓での納骨費用相場や、納骨堂や樹木葬の費用相場、さらに納骨に必要な料金の内訳について解説します。これを参考に、自分に合った納骨方法を検討してみてください。
一般的なお墓での納骨費用相場
一般的なお墓での納骨費用相場は、墓地の購入費用、墓石の設置費用、お墓の管理費用などが含まれます。
墓地の購入費用は、場所やスペースの広さによって変わりますが、都心部では高く、地方では安めとなります。
墓地の永代使用料は1㎡あたりで50万円~150万円といった相場です。
また、墓石の種類や材質、デザインによっても価格は大きく変わりますが、一般的には60万円~200万円程度が相場です。
管理費用は、墓地の運営や維持にかかる費用で、年間1万円~5万円程度が相場となっています。
納骨堂や樹木葬の費用相場
納骨堂や樹木葬の費用相場は、お墓のタイプや契約期間によって異なります。
納骨堂の場合、初期費用として5万円~20万円程度、永代供養の場合は30万円~100万円程度が相場です。
樹木葬では、一般的には20万円~50万円程度が相場で、永代供養や管理費も含まれています。
しかし、どちらも法要の費用やお布施は別途必要となります。
納骨に必要な料金の内訳
納骨に必要な料金の内訳は以下の通りです。
まず、お墓の購入費用があり、次に墓石の設置費用がかかります。
さらに、管理費用や墓地使用料が必要です。
また、法要の費用やお布施も別途かかります。
これらの費用を確認し、予算に合わせて選択することが重要です。
納骨費用を安く抑える方法と注意点
納骨費用を安く抑える方法には、一般墓地の選択や合祀墓・永代供養墓の利用、散骨の検討などがあります。しかし、各方法の利点と注意点を理解した上で選択することが大切です。以下では、それぞれの方法と注意点について解説します。
- -一般墓地の選択: 土地の相場が安い地域を選ぶことで、墓地費用を抑えることが可能です。ただし、アクセスや管理状況なども考慮に入れる必要があります。
- -合祀墓・永代供養墓の利用: 複数の遺骨を一緒に納めることができるため、費用を抑えられます。注意点としては、宗派や永代供養の期間、管理方法などを確認することが重要です。
- -散骨の検討: 散骨を行うことで墓地の必要性がなくなり、費用を抑えることができます。しかし、散骨には法的な制約や家族の理解が求められるため、注意が必要です。
合祀墓や永代供養墓の利用
合祀墓や永代供養墓は、費用面や管理の手間を抑えられるメリットがあります。合祀墓は複数の遺骨を一つの墓で供養する方法で、永代供養墓は永代供養を行ってもらえる特別な墓です。どちらも一般的な個別墓地よりも費用が安く、特に都市部では人気があります。
利用する際の注意点として、まず宗派の確認が重要です。合祀墓や永代供養墓は、寺院や霊園が運営しており、宗派によっては利用できない場合があります。また、永代供養の期間や費用、管理方法についても事前に確認しましょう。さらに、遠方の場合は、お参りがしにくくなることも考慮しておくことが大切です。
散骨を選択するメリットと注意点
散骨は、遺骨を自然に還す方法であり、墓地の必要性がなくなるため、費用を抑えることができます。また、自然の中で供養されることを望む故人や家族からの希望に応えられる点もメリットです。
しかし、散骨にはいくつかの注意点があります。まず、法的な制約があり、散骨が許可されている場所で行う必要があります。また、家族の理解が求められるため、しっかりと話し合って決めることが重要です。さらに、散骨後の供養方法も考慮する必要があります。例えば、位牌や遺影を飾って供養する方法もありますが、家族の意思が一致するかどうかを確認しましょう。
散骨をしてしまうと、あとから別の供養方法を選択することができませんので、覚悟をもって行いましょう。
地域や墓地の選び方で費用を抑える
地域や墓地の選び方によっても、納骨費用を抑えることができます。まず、土地の相場が安い地域を選ぶことが一つの方法です。しかし、アクセスやキレイさ、管理状況なども考慮に入れる必要があります。また、郊外の墓地や共同墓地を検討することで、費用を抑えられることがあります。
さらに、費用を抑えるためには、墓石や墓地の管理にかかる費用も検討することが大切です。例えば、墓石の資材やデザインによって価格が変わるため、予算に合ったものを選びましょう。また、管理費用も、寺院や霊園の規模やサービス内容によって異なりますので、事前に確認しておくことが大切です。
納骨の際の費用負担者と支払いタイミング
納骨にかかる費用は、供養や墓地の管理料、墓石の購入費用などが含まれます。家族が負担すべき範囲と支払いタイミングについて、具体例を交えながら解説いたします。
まず、納骨の費用負担者についてですが、一般的には故人の配偶者や子供が負担するケースが多いです。しかし、家族間で話し合いが必要な場合もあります。例えば、遺骨を一緒に納める合祀墓の場合や、遠方に住む家族がいる場合、費用負担の方法や範囲を確認しておくことが重要です。
次に、費用の支払いタイミングについては、大きく分けて3つのポイントがあります。まず、法要や供養にかかる費用は、法要が執り行われる際にお布施として寺院に支払います。次に、墓地の使用料や管理料は、墓地を購入する際や毎年の維持管理費として支払うことが一般的です。最後に、墓石の購入費用は、墓石を購入する際に石材店などに支払いを行います。
納骨にかかる費用は、家族間での話し合いや事前準備が大切です。また、納骨の方法や選択肢を検討する際、費用面も考慮に入れることが重要です。
どの家族が費用を負担すべきか?
納骨の費用負担者は、家族間で話し合いを行い、明確に決めておくことが大切です。一般的には故人の配偶者や子供が負担することが多いですが、家族構成や経済状況によって異なります。
例えば、故人の兄弟や親戚が負担する場合もありますし、遠方に住む家族が一部負担することもあります。また、お寺や霊園が提供する永代供養墓や樹木葬など、新しいタイプの納骨方法を選ぶ場合、費用負担や管理の責任が分散されることがあります。
重要なのは、家族間でしっかりとコミュニケーションを取り、費用負担について認識を共有しておくことです。費用負担をめぐるトラブルを防ぐためには、事前に家族会議を開いて検討し、明確な決まりを作っておくことが望ましいです。
費用支払いのタイミングと方法
納骨にかかる費用の支払いタイミングは、それぞれの費用項目によって異なります。まず、法要や供養にかかる費用は、法要が行われる際にお布施として寺院に支払います。そして、墓地の使用料や管理料は、墓地を購入する際や毎年の維持管理費として支払うことが一般的です。
例えば、墓地を購入する際には、購入金額や権利金を支払うことになりますし、墓地の管理や墓参りに関わる費用もあります。また、墓石の購入費用は、墓石を購入する際に石材店に支払います。
支払い方法については、寺院や霊園では、現金での支払いが一般的ですが、クレジットカードや銀行振り込みなど、他の支払い方法も選択可能な場合があります。墓石や墓地の購入に関しては、各販売店や会社によって支払い方法が異なるため、確認しておくことが重要です。
納骨サービスや会社の選び方
納骨サービスや会社を選ぶ際には、以下のポイントを考慮しながら検討しましょう。
- - 納骨方法やタイプの違いを理解する
- - 家族の希望や要望をリストアップし、詳細に話し合う
- - 費用や料金について事前に確認し、予算内で選ぶ
- - 墓地の場所やアクセス、駐車スペースなどをチェックする
- - 遠方の家族がいる場合、永代供養墓や合祀墓などを検討する
- - 墓石や墓地の管理体制や手続きが適切か確認する
また、インターネットや口コミ情報を活用して、納骨サービスや会社の評判をチェックしましょう。実際に現地に足を運び、見積もりや資料請求を行うことも大切です。
各種サービスの特徴と選び方
納骨や供養に関するサービスは多岐にわたります。それぞれの特徴を把握し、自分や家族が求める条件に合ったものを選ぶことが大切です。
まず、一般的な墓地や霊園における納骨の方法は、個別の墓や合祀墓があります。個別の墓は家族単位で管理・利用が可能で、墓石や墓地のスペースを自由に選べるメリットがありますが、費用や維持管理の負担が大きくなることも注意が必要です。一方、合祀墓は複数家族と区画を共有することで費用や管理負担が軽減されますが、使用するスペースや墓石の選択肢が限られるデメリットがあります。
また、永代供養墓や樹木葬、散骨など、宗教や宗派に依存しない納骨方法も増えています。永代供養墓は永久にお寺が供養してくれる仕組みですが、費用が高額になる場合があるため、金額や寺院運営の信頼性を確認してから検討するとよいでしょう。樹木葬や散骨は自然と共生する形で遺骨を納める方法で、環境負荷が低いと人気ですが、一部の地域ではまだ受け入れられないこともあるため、事前に相談が必要です。
評判や口コミを参考にするポイント
納骨サービスを選ぶ際には、評判や口コミを参考にすることが有益です。インターネット上の評判や口コミを調べる際には、以下のポイントに注意してください。
- - 評判が良いからといって、自分に合ったサービスかどうか確認する
- - 口コミは個人の意見であり、全ての人に当てはまるわけではないことを理解する
- - 口コミの数や質をチェックし、総合的な評価を判断する
- - 評判や口コミだけでなく、公式サイトや資料請求からも情報を入手する
また、知人や友人からの紹介や経験談も参考にすることができます。彼らの意見は信頼性が高いため、納骨サービス選びに役立てることが可能です。
まとめ:納骨費用を安く抑える方法と注意点
納骨費用を抑える方法としては、選ぶサービスや方法によって費用や管理負担が変わります。一般的な墓地や霊園の選択肢や、宗教・宗派に依存しない納骨方法を比較検討し、自分や家族に合ったものを選んでください。また、評判や口コミを参考にする際は、注意点を押さえた上で情報収集を行いましょう。次は、具体的な納骨費用やプランを比較するために、資料請求や相談を行って、最適な選択肢を見つけましょう。
お金が有り余っているのであれば、いくらでもおしみませんが、懐がそれを許しませんよね・・・
出来るだけ安く抑えつつも、故人を気持ちよく送り出してあげたいものです。