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大乗仏教と上座部仏教(小乗仏教)の違い|思想とその特徴

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大乗仏教 小乗仏教 違い

 

仏教にはたくさんの宗派が存在しています。

それぞれの宗派が「全く別の思想をもっているか」というと、そうではありません。

大きな特徴の違いによって大別すると「3種類に分類できる」と言われています。

 

そして日本に伝来した仏教は「大乗仏教」という仏教です。

今回は仏教を大きく分類した場合にどんな思想があり、それぞれの特徴にどんな違いがあるのかを説明します。

 

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大乗仏教と小乗仏教

仏教は世界各地へ実に様々な宗派が存在しています。

それら宗派を大別すると、以下のように分類することが一般的です。

  • 初期部教
  • 大乗仏教
  • 部派仏教

見ていきましょう。

 

初期仏教

初期仏教とは、その名の通り、仏教が普及しだした最初期の教えに従う「現在の仏教の源泉」とも言える仏教です。

大乗仏教、部派仏教も初期仏教から派生した仏教と言えます。

 

この初期仏教から分離するきっかけに関しては所説あります。

その出来事は根本分裂と呼ばれています。

 

根本分裂と部派仏教

部派仏教とは、根本分裂によって生じた多数の宗派の総称であり、特定の宗派を指す言葉ではありません。

 

根本分裂について簡単に説明します。

根本分裂は紀元前3世紀頃に起こったとされています。

※原因に関しては様々な理由や諸説があります。

 

分かりやすい例を挙げて説明します。

根本分裂以前の仏教の教えでは「食をお布施として受け取る」ことが一般的でした。

ですが、例外的に金品をお布施として受け取るケースもありました。

このことに関して、どうしたものかという会合が設けられた際に「金品もお布施として認める」という派閥と「教えに背く」と反対する派閥がいました。

 

この時「金品もお布施として認める」派閥の数が多数派を占めました。

よって「大衆部(だいしゅぶ)」呼ばれるようになったのです。

一方、保守的な反対派には、数は少なかれど、位の高い人(上座部)が多かったため、「上座部(じょうざぶ)」と呼ばれることになりました。

このような流れが元で「大衆部と上座部に分離した」と言われています。

 

この根本分裂をきっかけに多数の宗派が出来ました。

それらを総称して部派仏教と呼んでいます。

 

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大乗仏教

根本分裂によって分離した部派仏教の中で、「大衆部」の宗派の流れを汲んでいる宗派が、「大乗仏教」と言われています。

そして日本に仏教伝来した際に伝わった宗派も、この大乗仏教です。

 

大乗仏教の「大乗」とは、「大きな乗り物」と説明されることが多いです。

この「大きな乗り物」とは、大乗仏教の思想に大きく関係しています。

 

大乗仏教ができるまでの仏教の考え方としては、厳しい修行、仏の教え(戒律)を守った者だけが「仏陀(ブッダ)に成る=成仏できる」というものでした。

一方、大乗仏教では、ブッダは「生きとし生けるもの全てを救う」ために、苦しい修行を行ってきたという解釈になります。

「自分だけではなく全ての人のために修行を行う」という思想です。

つまり自分が「大きな乗り物」になって、その他の人々を救うという全ての人のためという思想を持っています。

 

この大乗仏教は「北伝仏教(北に伝わった仏教)」ともいわれていて、日本だけではなく、中国、朝鮮、チベット、など仏教が主となるアジア諸国の中でも比較的北に位置する地域に布教しています。

 

上座部仏教

大乗仏教の思想と「反対の思想」をもつ仏教のことを「小乗仏教」と表現します。

実はこの「小乗仏教」という呼び方は「小さいよりも大きい方がいい」という蔑称の意味合いを含んでいるため、適切な名称とは言えません。

 

正確には「上座部仏教(じょうざぶぶっきょう)」が正しい名称です。

この上座部仏教は、根本分裂によって生じた部派仏教の中でも「上座部」の宗派を源泉にしていると考えられています。

※違うという所説もあり。

 

この上座部仏教は、大乗仏教と反する思想ということからも分かるように、基本的には自分のための仏教です。

「仏の教えに従い、修行を行ったものだけが成仏できるという思想」が大きな特徴です。

 

大乗仏教に対して、上座部仏教は「南伝仏教」と言われています。

タイ、ミャンマー、スリランカ、カンボジアなど、アジア諸国の中でも南の国々で主に布教しています。

 

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まとめ

現在の仏教は、初期仏教と大乗仏教、そして部派仏教に分類されます。

上座部仏教は、部派仏教の中に含まれており、大乗仏教との思想の違いから小乗仏教とも呼ばれます。

 

大乗仏教と小乗仏教(上座部仏教)の違いを知ると「自分のためだけなんて小乗仏教はケチくさい」と感じるかもしれませんが、そんなことはありません。

大乗仏教も見方を変えると「教えを捻じ曲げて解釈したまがいものの仏教」と言うことだってできます。

どちらもいくらでも良いようにも悪いようにも、とらえることができます。

だからこそ、様々な宗派が生まれるのです。

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