モルモン教の教えとは｜独特の思想と戒律が危険でやばい！？

「モルモン教」という新興宗教をご存知でしょうか？

世界で1500万人もの信者がいる大きな宗教団体なので、名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。

ただ、モルモン教には想像しがたいような厳しい戒律があるんです。

そのため、危険でやばい宗教だと思われることが多いです。

今回は、モルモン教とはどんな宗教団体なのか、どこがやばいのかをまとめました。

 

 

 

モルモン教とは

正式名称は「末日聖徒(まつじつせいと)イエス・キリスト教会」と言います。

1830年にジョセフ・スミス・ジュニアによって、アメリカで設立された新興宗教です。

本部はアメリカ、ユタ州ソルトレイクシティにあります。

世界176か国、1500万人が信仰している大きな宗教団体です。

教会員の半数以上がアメリカ外に居住しており、日本の信者数は12万人ほどと言われています。

 

ジョセフが14歳の時、キリスト教の各宗派が対立し、会員獲得のための争いが起こっていました。

ジョセフはどの教会に加入するべきか迷い、正しい教会がどれであるか知りたいと願います。

そこで神に答えを求めたところ、「いずれの教会も誤っているため、あなたはどこの教会にも加わってはいけない」と言われるのです。

このような神のお告げを受け、モルモン教設立に至りました。

 

モルモン教は急激な拡大などにより衝突、追放を繰り返します。

最終的に、グレートソルト湖南東の砂漠にモルモン教の都市を築きました。

そこは、ゴールドラッシュの中継地点となったことから繁栄しました。

2002年に冬季オリンピックが行われたユタ州ソルトレイクシティは、モルモン教によって成立した州なのです。

 

「モルモン教」という通称は、モルモン教独自の聖典である「モルモン書」から来ています。

モルモン教では、モルモン書を聖書より正確としています。

そのこともあり、アメリカではキリスト教における6六大宗派の1つとされているものの、カトリック、プロテスタント、正教会から公式に異端視されているのです。

他にも異端視されている理由としては、キリスト教の象徴でもある三位一体を否定していることがあげられます。

三位一体とは、父なる神・神の子・聖霊の3つは全て神の現れで、本来一体であるというキリスト教の教えです。

三位一体の思想はキリスト教の根幹をなすものなので、異端視されて当然とも言えますね。

 

モルモン教の聖典

モルモン教では、以下の4つを聖典としています。

それぞれ見ていきましょう。

1.モルモン書

モルモン書は、古代アメリカを題材にした物語です。

モルモン教では、モルモン書を聖書より正確であるとしています。

その理由は、聖書は堕落したキリスト教会が内容の改ざんや削除をし、不完全になったからということです。

それに対してモルモン書には、完全な神の言葉が書かれているというのです。

2.聖書

聖書は言うまでもなく、キリスト教の聖典とされているものです。

ただ、モルモン教では「正確に翻訳されている限り神の御言葉と信じる」と注釈付きで聖書を聖典としています。

モルモン書が聖書の教義を助けるものという位置付けなのです。

3.教義と聖約

ジョセフ・スミス・ジュニアや、その継承者に与えられた啓示が記録されています。

4.高価な真珠

ジョセフ・スミス・ジュニアにより翻訳された聖書の抜粋です。

また、古文書より翻訳されたアブラハムの記録も書かれています。

 

 

モルモン教は危険？

モルモン教が危険と言われている理由は、独特の戒律があるためです。

カトリックやプロテスタントは他の宗教に寛容ですが、モルモン教はモルモン教だけが真実とします。

それがマインドコントロールに近い部分もあり、危険視されています。

ある種、仏教で言う所の昔の日蓮宗的立ち位置なのかもしれません。

これから解説する戒律は、強制的ではなく「自ら進んで守るべきもの」とされています。

自ら進んで守っているのだからモルモン教側は関係ない、と言っているようにも感じ、危険な臭いがしますよね。

実際のモルモン教の独特の戒律は、以下の通りです。

順番に見ていきましょう。

1.禁止事項

コーヒー、紅茶、茶、タバコ、アルコール飲料、麻薬類を禁じています。

自律神経をむやみに刺激するものや、依存症にかかるものを避けるという教えです。

また、婚前交渉、夫婦間以外の性交渉、自慰行為、避妊を禁止しています。

性行為とは、快楽を目的としたものではなく、子孫を残す神聖なものという戒律です。

ただ、最近は避妊の禁止については寛容な姿勢でいるようです。

またこのような禁止事項があるため、モルモン教側は教徒同士の結婚を推奨しているようです。

2.安息日

安息日は神に仕える日として定められており、教会で礼拝行事をします。

内容は原則として、聖餐会、日曜学校、神権会、扶助協会、初等協会の合計3時間です。

月初めの日曜日にあたる第1安息日には断食を行い、信仰によっていかに奇跡がもたらされているか等を述べ合う証会(あかしかい)が設けられます。

安息日である日曜日には、買い物やレジャーはよしとされていません。

3.十分の一献金

収入の10%を、モルモン教に献金する義務があります。

集められたお金はモルモン教関連の教育、教会堂の建築、宗教法人の運営のために使われます。

他にも、断食を行った際の食費相当分を経済困窮者、災害援助のために献金する断食献金など、何かと献金を迫られるシーンが多いようです。

4.布教活動

モルモン教の専任宣教師になるには、男性は18歳から2年間、女性は19歳から1年半、宣教に出ることになります。

基本的に2人組で行動し、自転車を使用するのが一般的で、外見や服装について厳しい基準が設けられています。

宣教には数百万のお金が必要で、それを個人あるいは家族が負担します。

さらに宣教期間は細かいルールがあり、例えば恋人、家族、友達に電話してはいけなかったり、テレビやインターネットを見てはいけなかったりなどです。

日本には英語圏からの宣教師が多いことから、無料の英会話レッスンが実施されています。

しかし、その後に宗教勧誘に発展することもあるので、注意が必要です。

5.下着

モルモン教には「ガーメント」と呼ばれる独特の下着の着用が義務付けられています。

ただ、すべての人が義務付けられているわけではなく、エンダウメントという儀式を受けたモルモン教徒がガーメント着用を許されます。

エンダウメントとは、18歳以上の忠実なモルモン教徒に、神殿の中で福音の原則に関する知識と理解を授ける儀式です。

ガーメントは上下で分かれており、上はTシャツ、下は膝丈ぐらいの白い薄い肌着です。

常に着用していることを推奨され、他人の目に触れることは禁止事項とされています。

さらに、着たい服の為にガーメントを脱ぐことは禁止されているのです。

６.一夫多妻

現在では禁止されていますが、かつてモルモン教は一夫多妻制を推奨していました。

設立当時に弾圧を受けていたモルモン教徒は、男性が少なかったのです。

あぶれてしまう女性の生活や立場を救うために、一夫多妻制を推奨していました。

実際にモルモン教を設立したジョセフ・スミス・ジュニアには、40人もの妻がいたそうです。

以上の戒律を破った場合、まずはモルモン教のビショップ(支部会長)にすべての事実を話さなければなりません。

そして、その罪の度合いによって罰を与えられます。

軽い罰から順に、悔い改めるなら不問、観察処分、会員資格停止、会員資格剥奪、破門です。

モルモン教では、破門されたら神の祝福を受けられなくなります。

モルモン教徒が戒律を守るのは、最終的に天国に行くためです。

しかし神の祝福を受けられなければ、天国には行けなくなってしまうのです。

 

モルモン教に入信している芸能人

モルモン教に入信しているとされる芸能人の噂は、かなり多いです。

その中でも信憑性が高いのは、以下の方々です。

斉藤由貴さんに関しては、ご本人が公言しています。

ご両親がモルモン教徒であるため、その影響を受けているのでしょう。

斉藤由貴さんの夫も、モルモン教徒です。

ケント・デリカットさんとケント・ギルバートさんは、もともと宣教師として来日しました。

その後に再来日し、タレントとしてブレイクしました。

ケント・デリカットさんは、現在はモルモン教の本部のあるユタ州で暮らしているそうです。

 

 

まとめ

なかなか厳しく信じがたい戒律の多い、モルモン教。

危険ではないかと噂される理由も、何となくわかりますよね。

布教活動のところでも解説したように、無料の英会話レッスンに誘われて簡単についていかないように気をつけましょう。

その後に宗教勧誘にあう、ということにもなりかねませんよ。

タダより怖いものはありませんからね。