多くの宗派の読誦(どくじゅ)経典の1つ、般若心経。
そんな般若心経には「素人が唱えると成仏出来ない霊が寄ってくる」という噂があるようです。
本当だったらかなり怖いですよね。
実際はどうなのでしょうか?
今回は、般若心経についての噂や、般若心経を唱えることの効果について解説しました。
般若心経とは
まず、般若心経(はんにゃしんぎょう)について見ていきましょう。
正式名称は「般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみったしんぎょう)」と言います。
全262文字の本文に、大乗仏教の真髄が説かれているとされています。
宗派や地域ごとで解釈に違いがあるものの、複数の宗派において読誦経典の1つとして広く用いられています。
日本では、浄土真宗と日蓮宗以外なら、読誦されたり写経されたりしています。
般若心経の大まかな内容は「世の中のことには実体がない、関係性で成り立っている」というものです。
般若心経は危険?
では実際に、般若心経は危険なのでしょうか?
結論から言うと、般若心経は危険ではありません。
もちろん、素人が唱えると成仏出来ない霊が寄ってくるということも、ありません。
般若心経を唱えると、霊が寄ってくると言う霊能者は多いようです。
しかし、般若心経を声に出して読むと霊が寄ってくるというのは嘘です。
般若心経を唱えている人は、霊を成仏させてくれるのではないかと思って寄ってくるのでは?
このような説もありますが、そんなことはありません。
これは、般若心経の内容を見てみるとわかると思います。
先ほども書いた通り「世の中のことには実体がない、関係性で成り立っている」です。
ですので、霊的に危険なわけではないんです。
霊が寄ってくる要素は、般若心経の中にはどこにもないですよね。
なぜ般若心経は危険という噂が広がったかと言うと、仏教の教えを否定しかねない内容が含まれるからだと言われています。
般若心経は釈迦の教えを否定する経典だ、とまで言う人もいます。
そのため、般若心経を唱えると危険というように誤って広まってしまったのかもしれません。
ちなみに、江戸時代には「絵心経」というものがありました。
「絵心経」とは、誰でも読めるように般若心経を絵で表したものです。
字の読めなかった庶民のために、般若心経の文言を絵で表したんですね。
つまり、般若心経はすべての人に読んでもらうためのものであり、素人が読んではダメというのは嘘だということがわかりますね。
般若心経の効果
般若心経は危険ではないとわかったので、実際に唱えることで期待される効果を見ていきましょう。
それは、以下の2つです。
ポイント
- 波動が高まる
- 集中力が高まる
順番に見ていきましょう。
1.波動が高まる
波動は、スピリチュアルの世界でよく使われる言葉です。
この世界のすべてのものは、エネルギーでできています。
エネルギーは、私たちの体からも放出されています。
私たちの体から放出される時、その場に振動が生まれ、その時に起きる波が波動です。
スピリチュアルの世界では、波動が高まると良いことが起きるとされています。
般若心経は唱えることによってその場の波動、唱える本人の波動が高まると言われています。
そして、毎日のように唱えることで自分自身にも良い影響が現れるということです。
ちなみに、幽霊の場合、成仏していないので本人の波動はとても低いそうです。
波動が低い幽霊には、波動の高いお経は苦痛です。
ですので、お経を唱えて場の波動が高くなると、居心地が悪くて逃げるのが普通だそう。
そういった点からも、霊が寄ってくるというのが間違っているということがわかりますね。
また、仏様の前で唱えれば仏様と繋がりやすくなり、仏壇のご先祖様に唱えればご先祖様に喜ばれるそうです。
ご先祖様は、成仏しているから喜んでくれるんですね。
2.集中力が高まる
もう1つの効果は、集中力が高まるということです。
般若心経を唱える時に心を落ち着かせることで、雑念を生じないようにすることができるようになっていきます。
ですので、般若心経を継続的に唱えることで集中力が高まります。
また、暗唱は記憶力を育てると言われています。
繰り返し何かを覚えて唱えるのが、脳の働きを促進するのです。
般若心経を唱えることは、瞑想をすることにも似ていますね。
まとめ
今回は「般若心経は危険」という噂について解説しました。
般若心経が危険というのは、誤解だということがわかりましたね。
むしろ、自分自身に良い影響を与えるてくれる可能性があります。
般若心経を唱えることを習慣にしようと思っている方は、安心してやってみてくださいね。
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