キリスト教、仏教と並ぶ世界三大宗教の1つ、イスラム教。
約1400年前、預言者ムハンマドがアラビア半島でイスラム教の布教を開始しました。
イスラム教徒(ムスリム)は、この世に唯一絶対の神(アッラー)を信仰し、神の教えを日々実践しています。
現在、全世界に16億人以上のイスラム教徒がいると言われています。
この数は、なんと仏教徒の約4倍。
さらに、世界のムスリムの半数以上はアジアに暮らしているんです。
「あまり馴染みのない宗教ではあるものの、視野を広げ、さまざまな価値観を受け入れたい。」
今回は、そんな初心者のあなたがイスラム教を知るためにおすすめの本をご紹介します。
あわせてチェック
1.イスラーム文化ーその根底にあるもの
まずご紹介するのは、日本のイスラム研究の第一人者といわれる井筒俊彦氏の本です。
イスラム文化を理解するためには、必読の1冊と言えるでしょう。
こちらの本は講義形式で書かれており、難しく感じてしまう宗教観についての内容も、すっと頭に入ってきますよ。
イスラム教徒(ムスリム)に対する知識が無い人でも、問題ありません。
多くの日本人はイスラム教に対する知識がないため、あまり良くない先入観を持ってしまいがちですよね。
しかしこちらの本を読めば、そういった先入観は無くなることでしょう。
戒律や信仰生活の具体的な記載は少なく、イスラム教の思想の本質を学べる本となっています。
2.イスラームの日常世界
こちらは、サウジアラビアの遊牧民と暮らした経験があるという民族学者、片倉もとこ氏の本です。
1冊目の本とは、ちょっと違った目線で書かれた本となっています。
- 断食
- 礼拝
- 巡礼
イスラム教というとこれらが思い浮かぶものの、何となくしかわからない。
そういった方でも、具体的にイスラム教徒の生活をイメージできる本となっています。
筆者の体験を踏まえた、貴重なエピソードも盛り込まれていますよ。
筆者が女性ということもあり、特にイスラム教の女性と、その暮らしについて知るには最適な本です。
3.日本人のためのイスラム原論
こちらは、社会科学者である小室直樹氏の本です。
日本人は宗教に関して無知であるということを前提に、
- キリスト教
- ユダヤ教
- 仏教
- 儒教
と比較しながらイスラム教やイスラム文化を学ぶことができるので、とてもわかりやすくなっています。
日本人にありがちなイスラムに対する偏見を正し、その本質を理解させてくれる本です。
日本ではなぜイスラム教が広まらなかったのか?
これに関する答えも、仏教やキリスト教と比較して説明してくれています。
他の宗教と一緒に学びたいと思う方にはおすすめの1冊です。
4.コーラン(まんがで読破)
コーランとは、イスラム教の聖典です。
唯一絶対の神(アッラー)から、預言者ムハンマドに下された啓示をまとめたものとされています。
それを漫画にしてわかりやすくまとめたのが、こちらの本です。
初心者が文章でコーランを読もうとすると挫折してしまいますが、こちらの漫画であればすんなり読むことができますよ。
こちらの本はムハンマドに関してや、コーランの成立にページが多く割かれています。
そのため、イスラム教を聖典から理解したいと考える場合は、まず手に取る本として最適です。
コーランを知れば、イスラム教についての理解が深まりますよ。
他の本と合わせて読むと、さらに理解が深まること間違いなしですね。
5.となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代
最後にご紹介するのは、シリアとヨーロッパでイスラム文化の研究を続けてきた内藤正典氏による本です。
イスラム教とイスラム文化、そしてイスラム国について解説しています。
日本人が抱きがちな「イスラムは怖い」という思い込みを解いて、仲良くしていける隣人だということを紹介したい。
そんな思いで書かれた本で、イスラム教徒への偏見を取り去ってくれる内容になっています。
わかりやすく、やさしい言葉で書かれているので、読みやすい本ですよ。
まとめ
「なんとなく怖い」という偏見を持ってしまいがちなイスラム教。
遠い世界の話のようで、イスラム教徒は増えていっているんです。
思い込みを捨て、きちんと思想を理解するとあなたの価値観が広がりますよ。
読みやすい本から手に取り、少しずつ理解していきましょうね。