「しきみってことばは聞いたことがあるけれど、実際にはアレなんなんだろう?」
「お葬式や仏事で使うみたいだけれどよく知らない・・・。」
そんなあなたに「しきみ」の意味や由来、宗派をご紹介します。
ということで、
しきみとは|使う宗派と意味『由来には諸説アリ』
をお送りします。
しきみの意味と由来
「しきみ」(地域によっては「しきび」とも。漢字では『樒』と書きます)は、常緑樹の名前です。
日本原産では唯一の『香木』と言ってもよいでしょう。
(諸説あります)
空海が密教の修法に使ったといわれ、主に仏教の葬儀や仏事に用いられます。
葉などから柑橘類の香りがするほかがするほか、実や木全体に毒性があります。
昔、土葬だったころ、獣除けのために「しきみ」を用いたという説があるほどです。
(毒性が強く死に至ることもあるので絶対に食べてはいけません。食べようとは思わないでしょうけど・・・)
名前の由来は四季を通して美しいことからや、実の形から「敷き実」から変化した説、毒性があるので「悪しき実」から変化した説などがあるようです。
葬儀に用いるときは「しきみ」を束にしたものに脚を取り付けて白布をかけたもの(高さ2mくらい)に贈り主の名前を板などに記入して掲示します。
一般的なお葬式に用いられる供花と同じような用い方ですね。
しきみを使う宗派
空海が眠る高野山に近いためか関西に「しきみ」を使う仏教の宗派が多いようですが・・・
地域に関係なく用いているのが創価学会と日蓮正宗。
「しきみ」の香りが邪気を払うとの理由から使うにようになったようです。
>>>『創価学会と日蓮宗』違いと関係は?お題目【南無妙法蓮華経】に秘められた歴史
>>>日蓮宗とは『日蓮正宗』との違いはドコ?【超過激】な修行の実態について
創価学会や日蓮正宗では仏壇に「しきみ」を飾ります。
最近は造花の「しきみ」もあるようです(600円くらいから1万円以上まで)。
逆に最近では、真言宗でしきみを使う方っていうのも減っているのかもしれません。
少なくとも私の周りには見かけませんからね。
(関東です)
しきみとさかきは違うもの
「しきみ」と似たようなものに「さかき」(漢字では榊と書きます)がありますが、木の種類も用途も全く別のもの。
さかきもしきみと同じく常緑樹の葉っぱです。
そしてこの、さかきの漢字には神の字がありますね。
この字が示す通り、榊は神事に用いられる木です。
『サカキの葉は先端がとがっているので、神様が降りるヨリシロにふさわしい』との理由で古くから神事に用いられています。
神社でお祓いの時に神主さんが手に持って振る木、あれがさかきです。
『しきみは仏教』、『さかきは神事』に使うものなのですね。
まとめ
- しきみは主に仏教で用いられる常緑樹
- 空海が広めたもの
- 創価学会や日蓮正宗で使われる
- しきみは仏教、さかきは神事
これだけ覚えられれば、しきみについては完璧でしょうか。
宗派ごとの参列の際に戸惑わないようにしたいですね^^